なぜやるのか(効果)
- 大腿四頭筋・臀筋・ハムストリング・内転筋・体幹を片脚で同時に強化できます。
- 片脚支持のためバランス能力・股関節/膝の安定化が鍛えられ、スクワットやデッドリフトの伸びにも直結します。
- 可動域が深くとれて、ヒップライン・前ももの張り出し・脚のシルエットが整いやすいのが実践的メリットです。
使う筋肉と狙いの分け方
- 四頭筋バイアス:上体をやや立て、前足の膝を前に出し、足幅は短め。
- 臀筋/ハムバイアス:上体をやや前傾、歩幅はやや長め、膝はつま先上で過不足なく。
- 内転筋・中臀筋(安定化):膝をつま先と同じ方向に保つキューで自然に入ります。
フォームの要点(1レップの設計図)
- スタンス:ベンチや台に後足の甲をのせ、前足は骨盤幅〜やや広め。つま先はやや外。
- 降ろし:前足で床を踏みながら真下へ。膝が内側に入らない。股関節と膝を同時に曲げる。
- ボトム:前太ももが床と平行〜やや下。上体は狙いに応じて立てる/前傾。腰は丸めない。
- 押し上げ:足裏**(親指・小指・踵の三点)**で床を押し、膝と股関節を同時に伸ばす。
- トップ:膝を過伸展しない。お尻を軽く締める程度でOK。
フォーム
- 前足で地面に穴を開けるつもりで踏む
- 胸は高く/膝はつま先と同じ方向
- 真上に戻る(前後にブレない)
セッティングの細かい基準値
- 後足の高さ:ベンチが高すぎると腰が反りやすいです。目安は20〜40cm。高すぎる時はステップ台や低いベンチを使うと安定します。
- 歩幅(前足とベンチの距離):
- 四頭寄り=短め(膝がつま先を軽く越える)
- 臀筋寄り=長め(脛はやや垂直寄り、上体わずかに前傾)
- 手の持ち方:ダンベル両手が最も無理が少ない。強度を上げるならフロントラック(片手/両手)、さらに上級でバーベル背負い。
- つま先向き:基本は軽く外。内に入れるとニーインを誘発しやすいです。
可動域・テンポ・呼吸
- 可動域:痛みない範囲で深め。ヒップラインを変えたいなら下で1拍止める(ストレッチ刺激)。
- テンポ:3-1-1(下ろし3秒・下で1秒・上げ1秒)でコントロールを優先。
- 呼吸:下ろしで吸う→ボトムで軽いブレーシング→上げ切って吐く。高重量は上げ始めまで息を保つのも可。
よくあるミスと修正
ミス | ありがち原因 | 修正キュー |
---|---|---|
膝が内に入る(ニーイン) | 歩幅・つま先向き不整合/中臀筋弱さ | 膝とつま先は同方向、足裏三点で踏む、軽負荷で再学習 |
前に突っ込む/後ろに引ける | 歩幅が合っていない | 四頭寄り=一歩短く/臀筋寄り=一歩長く |
腰が反る/丸まる | 後足高すぎ/可動域欲張り | 後足を低く、胸高く・肋骨締める |
ぐらつく | 体幹抜け/視線が泳ぐ | 目線固定・肋骨下げる・重量を一段階下げてテンポ統一 |
目的別バリエーション(要点だけ)
- ダンベル両手:基本形。左右差修正・コントロール◎
- フロントラック(片/両手):体幹刺激UP、上体を立てやすく四頭刺激が乗りやすい
- バーベル背負い:高強度。安定性と柔軟性が必要
- スミス:軌道が安定。筋肥大向けにテンポ管理しやすい
- 前足ヒールウェッジ:四頭バイアス、可動域と膝前移動を許容
- 前足プレート(つま先ウェッジ):臀筋/ハムバイアス、脛が立ちやすい
セット×レップの処方(目的別)
- 筋肥大メイン:片脚 8〜12回 × 3〜5セット(RIR1〜3、Rest 90〜120秒)
- 筋力寄り:片脚 6〜8回 × 4セット(RIR1〜2、ダンベル重量をしっかり)
- 安定性・可動域習得:片脚 10〜15回 × 2〜4セット(テンポ3-1-1)
- 仕上げのパンプ:ドロップセット or 1.5レップ(片脚 12〜15回)
進め方(ダブル・プログレッション)
同重量で目標回数上限×全セット達成→片手+2〜2.5kg上げる。難しければ回数幅の下限から再開。
ウォームアップ(短時間で効く)
- その場ランジ 10回/脚 × 1
- ヒップヒンジドリル 10回 × 1
- 自重ブルガリアン 8回/脚 × 1
- 使用重量の40%→70%で各6回→本番
膝・股関節が気になる人向けの調整
- 膝違和感:歩幅を5〜10cm短く、前足ヒールウェッジで脛を前に許容、テンポ3-1-2で衝撃を消す。
- 股関節詰まり:つま先を外に少し開く、ベンチ低め、上体わずか前傾。
- バランス不安:ニュートラルグリップのダンベル、軽重量でトップ1秒静止。
“効かせ切る”テクニック
- ボトム1秒ポーズ:ストレッチ刺激で臀筋・四頭ともよく入る。
- 1.5レップ:下→半分上→下→フルで上。下部域の張力維持に最強。
- 最後だけドロップ:片脚限界→即軽いダンベルで8〜10回追加。
週内の配置(脚トレにどう入れるか)
- 脚Day①(高重量寄り)
バーベルスクワット 5×5
ブルガリアンスクワット 4×8(ダンベル重め)
ルーマニアンデッドリフト 3×8〜10 - 脚Day②(可動域&安定)
ブルガリアンスクワット 3×10〜12(テンポ管理)
スミスランジ 3×10
カーフ 4×15〜20
1分チェックリスト(保存版)
- 歩幅は狙いに合っている?(四頭=短め/臀筋=長め)
- 膝とつま先は同方向?ニーイン無し?
- 足裏の三点で踏めている?(親指・小指・踵)
- ボトムで腰が丸まらない?胸は高い?
- 左右で可動域・軌道が同じ?(動画で確認が最速)
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