3月30日、獣人界では待ちに待った春の陽気が到来。多くの獣人が暖かさを喜んでいる一方、“毛が生え替わる時期”がやってきたことで、街中が大量の抜け毛に埋め尽くされるという珍事態が始まっている。犬獣人やウサギ獣人、さらにはヒツジ獣人まで、一斉に冬毛を脱ぎ捨て始めるため、毎年この時期は“抜け毛祭り”と呼ばれるほど大量の毛が舞い散るらしい。
SNSでは早速「#獣人界毛まみれ」「#フワフワ地獄」「#春の換毛ラッシュ」といったハッシュタグが急上昇し、ふわふわの毛が道路や庭先を埋め尽くしている写真や動画が多く投稿されている。中には、あまりの毛の量に膝まで埋まってしまったという笑えない報告もあり、その推定量はなんと日に1000トンを超えるとも言われている。
清掃員たちは、毎年この季節だけやたら忙しくなり、巨大な毛の山と格闘中。街角には「毛まみれ注意！」「掃除しても10分後には元通り…」といった貼り紙があちこちに。見た目こそフワフワで可愛いが、いざ片付けるとなると一筋縄ではいかないようだ。
一部のリサイクル事業者は、「この抜け毛を利用して、クッションや防寒グッズを作れないか」と検討を始めているらしい。もし上手く活用できれば、ただ捨てるだけの毛が再利用される画期的な取り組みになるかもしれない。
もっとも、獣人たち自身は「毛が抜けるのは春の風物詩」「換毛が終われば、またスッキリして夏を迎えられる」とどこ吹く風。どんなに毛まみれになろうとも、“これも春の風景”と受け止めているらしい。街は嵐のような抜け毛に覆われつつも、ふわふわの光景と賑やかな喧騒が「春が来たな」という実感を与えている。眺めている分にはちょっと面白いかもしれないが、掃除に奔走する者たちには今年も試練の季節と言えそうだ。
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