6月17日、世界中で販売されている人間界の著名雑誌『HIS-STORY100』に、
史上初めて獣人が“歴史を変えた100人”に選出された。
その名は、オランウータン獣人の思想家・モサ・レント氏(83)。
選出理由は、「知的探求の限界を超え、獣人と人間の間に橋を架けた功績」。
特に話題となったのは、彼が人間界で執筆した哲学書『我、バナナと在りて思う』の大ヒット。
この著作は“バナナの皮一枚にも存在意義がある”というシンプルかつ深遠な思想で、
人間界の若者を中心に“哲バナ”ブームを巻き起こした。
選出が報じられるや否や、獣人界では祝賀ムード一色。
特にオランウータン族の若者たちからは「モサさんの眉間のシワは希望のしわだ」と尊敬の声が相次ぎ、
学校では急きょ**“モサ・レント式思考法”**の授業が導入された地区もある。
だが一方で、「いや、我々の先祖はもっと早く評価されてしかるべきだった」という声も。
獣人界の歴史学者ハカ・ミミ氏は「今回の受賞は栄光だが、それは長らく続いた偏見の裏返しでもある」と述べ、
今後も文化的・知的功績を正当に記録する体制の整備が必要だと訴えている。
モサ氏本人は現在も静かな森の中で研究を続けており、
今回の報道についても「私は偉人ではない。ただ、バナナが語る言葉を書き留めただけ」と語るにとどまった。
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