獣人界西部、エダニア区で目撃情報が相次いでいるサル獣人・ウーコン氏。彼は突如、自らを「斉天大聖・孫悟空の子孫」と名乗り、筋斗雲に乗って登場した。「通勤が速くて助かるんだよね」と語るその姿に、誰もがツッコむ暇すら与えられなかった。
肩には如意棒。腰には派手な帯。脇にはピクニック弁当。そして頭には、少しサイズの合っていない金色の冠。あまりに「西遊記」そのものの見た目に、通行人から「まさか本物の孫悟空?」と一瞬空気が凍る場面も。
ウーコン氏によれば、彼は“運命の出会いがある気がして”と山奥から下界に降りてきたとのこと。行き先や予定はまったくの未定。唯一のルールは「如意棒を伸ばしすぎないこと」だという。
近隣のトカゲ獣人は、「心がキレイな者にしか乗れないという筋斗雲。私も少し乗せてもらったけど、すり抜けちゃったよ。」と笑顔で語る。
斉天大聖と名乗るには、あまりに緩く、どこか抜けているこの旅人。だが確かに、彼の足跡は子どもたちに夢を与え、大人たちに小さな混乱を届けている。
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