「七夕の願い、間違えて叶う」短冊トラブル続出で獣人界が混乱

7月7日、獣人界では恒例の七夕イベントが各地で開催された。しかし今年は例年以上に“願いの叶い方”が予測不能だったと話題になっている。

とあるタヌキ獣人は「モテたい」と短冊に書いたところ、モテるにはモテたものの、アリクイ獣人の集団に囲まれ“ツメを見せて”と追い回される事態に。本人は「求めていたのは恋愛であって、フェチの対象ではない」と語る。

また、カラス獣人のヒタマ・クロ氏は「空を飛びたい」と願ったところ、突然羽ばたきすぎて大気圏突破。宇宙空間で発見され、現在は人工衛星として軌道を周回中だという。

問題の発端は、今年から導入された「AI型短冊解析装置“タナボタくん”」。願い事を即時に叶える画期的システムだが、文脈や皮肉を理解できず、すべてを字面通りに実行してしまうのだ。

獣人権団体は「たとえば“この世から消えたい”と書いた短冊が実行されたらどうするのか」と警鐘を鳴らし、現在“タナボタくん”の一時停止を求める署名運動が開始された。

一方でSNSでは「一気に10kg痩せたら骨まで消えた」「“給料が上がってほしい”と書いたら、空からATMが落ちてきた」といった報告が相次いでおり、すでに“タナボタ被害者の会”も設立されている。

「願いは願いのままであってこそ美しいのかもしれない」と、どこか遠くを見つめるキツネ獣人の言葉が静かに心に染み渡る夜となった。

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